2019年5月10日金曜日

【タイで車椅子】タイ人のナムチャイ(思いやり)精神


タイ人はナムチャイ(思いやり)があると言われていて、
これがタイ人の美徳のようにタイを紹介する本やテレビで目にします。


タイに長年住んでいると、
バンコクに住むタイ人に接していると、
ナムチャイが当てはまらない場面に出くわすことが多くあります。


特に気になっているのがデパートでの車椅子


知人に車椅子を使っている人がいるのですが、
まず必ず苦労するのが駐車場です。


車椅子専用の駐車スペースがあるんですが、
普通のセダンタイプの車が停まっていることが多いです。


車椅子が入らない大きさの車や障碍者のステッカーの無い車が
停まっていることがほとんどです。


確かに混雑することが多いタイなので
いち早く駐車した気持ちはわかりますが、
ナムチャイが無いなと感じる場面です。


また、車椅子の場合はエスカレーターが使えないので
エレベーターを使うことになります。


よくあるのが、満員で車椅子の人が乗れないことです。


始めから乗っている客は降りようとしません。



何度エレベーターに乗れずに待ったことか・・・


日本は村社会で「他人の迷惑」ということに敏感で、
さらに「恥」の概念も強いので、
車椅子の人がいたら、優先しますよね?


自分の行為、生き方に対しても「恥」の概念がしみ込んでいるので、
車椅子の人に譲らないことは恥ずべき事であると
広く認識されています。


タイは暑すぎる気候なので、深い思考がしづらいことが影響していると思います。


車椅子の人がどういう気持ちで待っているか
そこまで考える前に思考をやめてしまうということがあるのかな。


道路だってぼこぼこのままです。
電柱もど真ん中にあったりします。


車椅子の人の生活を考えた街づくりになっていません。


【見】えてはいるけど【観】えてはいない。


まさに深く観察していないのでナムチャイを発揮する以前の問題なのです。


ということで、タイ人を表す言葉として
ナムチャイ(同情)があるのですが、
タイ在住が長くなればなるほど、
そのような簡単なくくりではタイ人を表すことができない部分があるのです。


もちろん、ナムチャイがある人も多くいますが、
タイ人の気質をひとくくりに名前を付けるのは
安易過ぎる気がしてしまうのが
タイ在住10年を越える人の感想なわけです。

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