牛ってのは、一度食べた食物を胃の中から再度口の中に戻し、
(ある意味虹色の・・・)それを再度もぐもぐするらしい。
でも、人間はそんなことをする必要はなく、
目の前の料理の味をしっかり味わうことができる。
でも、心となると別。
過ぎ去った、過去の出来事を、どんなマズかった料理であっても、
今目の前に美味しそうな料理があるにもかかわらず、
それを無視して、過去の料理の味を味わい続けて
苦い顔をして生きることがある。
こうして目の前にある美味しい料理であっても、
過去の頭の中の不味い料理を味わい続け、
けっして口を付けることなく、その料理が鮮度を失うまで
過去を味わい続ける。
そして、過去の料理を堪能したあとに、
鮮度を失った目の前の料理に不平不満を述べることもできる。
どんな料理であれ、
本当に味わうことができるのは目の前にある料理だけ。
その料理の味を楽しむことが大切だと思う。


