すべての人に対して一様に親切な者は、
たいていはまた、
すべての人に対して一様に不親切である
参考文献
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この言葉を知ったとき、
自分が大学のときに、
ある知人から言われたことを思い出しました。
「小川君って、
みんなに優しいよね。
それって八方美人でズルいんじゃないかな?」
その時は、言葉への深い理解ができるほど、
自分の中で整理できなかったんだけど、
歳を重ねるごとにこの言葉が強くなっりました。
普通、歳を重ねるごとに
記憶は薄れていくものだけど、
この言葉だけはずっと心の中に残り続けていました。
それだけ、自分が心のどこかで
自分自身に対して感じていたこと、
深海でゆうゆうと過ごしていた魔物に
ぐっと釣り針をひっかけられ、
海面へ引きずり出された感じがしたんです。
人に悪く見られたくない。
これはいつの頃からか
自分の中に芽生えて栄養を与えられ続けていた
価値観でした。
今はその原因となる出来事は
わかっています。
自分の中でわかっていたらいいんだと思います。
ただ、大学の頃に
そのことに自分で多少なりとも疑問を感じていて、
それを見事なタイミングで指摘されたものだから、
心に強いインパクトを与えたんだと思っています。
で、その魔物は、海面に出てきたお陰で
自分で解決することができました。
深海で潜んだままだったら、
長い年月をかけて
さらに強大な魔物に進化していたかもしれません。
上にあげた言葉も
親切心が自分のことを考えた上ではなくて、
相手のことだけを親身に考えているなら
いいんだと思います。
でも、その親切心が
人に嫌われたくないから、
人に良く思われたいから、
であるなら、すべての人に親切なのではなく、
完全な自己愛です。
自分だけを愛していて、
他の人を愛しているわけではないんだと思います。
この言葉を知って、
改めて懐かしい記憶が掘り起こされたんで
ちょっと書いてみました。
淡い思い出です。
写真は家の近くの赤い花をまとった木が
道を覆いきれいだったので♪